友人に購入してもらったネックレスが二度も壊れてしまいました。
原因はデザインを優先した故の耐久性のなさです。
自分のためだけにアクセサリーを作ること、友人やお客様に買って頂くためのアクセサリーを作ること。
この二つの一番大きな違いは完成品が丈夫かどうか。
もちろん手作りのアクセサリーはどれも繊細で、引っ張ったり落としたりしたら壊れてしまう可能性はもちろんあります。
これは手作りのものに限らず多くの既製品にも言えること。
でも作っている段階でより意識しなければならないことをここ数年で学びました。
自分が使っているものが壊れても、直すためのパーツの替えや道具もある。
でも買って下さる方はそうではない。
いくらデザインが良くても服や肌をひっかいてしまう、普通に装着していただけで壊れてしまう。これは本来あってはならないことです。
では耐久性を優先してデザインを妥協するのかと言われれば必ずしもそういう訳ではありません。
美の追求は「作品」という位置付けのアクセサリー、つまり普段使いに身につけることは前提としない言わば鑑賞用のもの。
身につけるものは「丈夫である」という条件を一つの前向きなチャレンジとして、デザインと機能性の接点を追求していければと思っています。
幸いこれまで心の広い友人やお客様に恵まれ、壊れてしまったものもまたお直しをさせて頂くチャンスを頂けました。
まずは壊れないようにする。
次にもし万が一壊れてしまったら真摯に受け止め、最善を尽くした対応をさせて頂く。
自分の作ったアクセサリーをより多くの方に使って頂ければという思いはありますが、こういう基本的な誠意ある姿勢を決して忘れてはいけない。
このネックレスを直しながらそんなことを改めて思いました。
No comments:
Post a Comment